コニカミノルタ

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光学分野

マルチアングル分光測色技術

メタリック色はマルチアングルで測色

分光測色計は、照明光を照射して、測定物で反射した光をセンサで受光し、受光した光を分光して光の成分を表すことによって色を数値化します。その照明光を照射する方法とセンサで受光する方法を照明受光光学系といい、JISやCIE(国際照明委員会)などの規格では、図1のようにさまざまな照明受光光学系が定められています。

図1 証明受光光学系

図2 一般的な素材の反射光

鏡や金属鏡面などの素材に1方向から光を当てると、ほとんどの光が鏡のように反射する正反射光となって反射しますが、ソリッドのような一般的な素材に1方向から光を当てると、図2のように素材の表面(光沢面)で鏡のように反射する光と、あらゆる方向に拡散する光(拡散光)が反射されます。


図3 正反射光の目視と拡散光の目視

この拡散光を見て人は色を判断しています。正反射光を見ると光源そのものの色が強く見えて素材の色がわかりにくくなります。

メタリックの塗料には、光輝材が含まれており、1方向から光を当てた場合の反射光は、図4のように正反射光と拡散光のほかに光輝材の表面によっても反射されます。


図4 メタリック反射光

メタリックやパールは、光輝材の表面で反射する光のばらつきを利用して、見る角度によって見え方が違う効果をもたらしています。
こういった効果を持っているメタリックを測色計で測定するには、1角度から見た光で測定しても光輝材のばらつきによる色の見え方の違いを評価することはできません。


図5 マルチアングルの証明受光光学系

そこで、メタリックのように光輝材を含んだ素材の色を測定する場合は、いろいろな角度の光を測定できるマルチアングルタイプの測色計(図5)が用いられています。


顔料の色合いは45°のΔH

図6 L*C*h表色計の色空間立体イメージ

色を3次元の球で表したときに高さを明度L*、中心からの距離を彩度C*、水平面の回転角度を色相hで表す方法をL*C*h表色系といいます。

顔料の色の差は、色相差で最も顕著に現れるため、基準板とサンプル品の色の差をL*C*h表色系(L*=明度、C*=彩度、h=色相)の色差ΔH(色相差)で評価できます。

ハイライト方向(25°)は、光輝材の鏡面反射成分が強すぎ、シェード方向(75°)は、拡散反射光成分が弱いので顔料の色を判断するのにはあまり適していません。45°は、一般的な色評価にも用いられている光学系でもあり、顔料の色を判断するのに最も適しています。


コニカミノルタのマルチアングル分光測色計

図7 3角度・リング照明マルチアングル分光測色計

メタリックの色を評価するマルチアングル分光測色計の照明受光光学系は、各企業や各国の規格で、さまざまな角度の光学系が提案されています。
コニカミノルタでは、当初DIN(ドイツ工業標準規格)で定められている25°/45°/72.5°照明45° 受光方式と、デュポン社が提唱する15°/45°/110°照明45°受光方式を採用した3角度・単方向照明の分光測色計(図5)を開発しました。

しかし、実車体を測定したときの測定値が不安定なため、ばらつきを低減した3角度・リング照明マルチアングル分光測色計(図7)を開発しました。

3角度・リング照明マルチアングル分光測色計の特長

図8 測色計の傾き

ハイライト・45°・シェードの3角度照明は、45°で顔料の色、ハイライトとシェードの比率で光輝材のばらつき度合いが評価できるため、品質管理・検査工程の合否判定に適しております。

実車体を測定したときの測定値のばらつきは、曲面を測定したときに起こる測色計の傾き(図8)によって、特に顕著に現れます。
リング照明は、この測色計の傾きずれにより生ずる測定値のばらつきを低減し、安定した測定値を得ることができます。

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