ニュースリリース

更なる高解像度化・高速化と
幅広いインクへの対応を実現した新インクジェットヘッドを来春より量産化

2015年7月23日

コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)は、コニカミノルタ独自開発の『MEMS技術』を採用した産業用インクジェットヘッドを新たに3種類開発いたしました。来春より量産化の予定です。

コニカミノルタは、従来品以上の高解像度・高精度・高速射出特性と、コニカミノルタ独自のMEMS技術により実現した幅広いインク対応性とコンパクト化を兼ね備えたインクジェットヘッドを新たに投入し、高性能ヘッドに対する市場ニーズに応え、さらなるプリンター市場の拡大と新たな産業用インクジェットアプリケーションの開発に貢献してまいります。

新インクジェットヘッドの主な特長

高密度ノズルアレイヘッドの実現

独自のMEMS技術により1024個のノズルをアレイ状かつ立体的に高密度で配置していることに加えて、独自のロバスト設計*2で、高解像度・高精度のインクジェットヘッドを実現。

優れた耐インク性と幅広い粘度対応で、あらゆる産業用インクに対応

長年培った材料技術の活用と耐高熱設計により、低粘度インク(水性インク)から高粘度インク(UVインク・溶剤インクなど)まで優れた耐性を持ち、あらゆる産業用インクに対応が可能。

高精細性を求める商業印刷、ラベル市場やプリンテッド・エレクトロニクス(PE)*3への展開が可能

従来品より高解像度の描画が可能となり、高精細性を求める商業印刷やラベル印刷への適性が向上。また射出精度が求められるPEなどへのアプリケーション展開も可能。

高解像度でありながらコンパクトなプリンターの設計が可能

ノズルの集積化によるヘッドのコンパクト化により、高解像度でコンパクトなプリンターの設計が可能。

製品仕様

  ME130H MC160H ML160H
ノズル数 1024 1024 1024
駆動周波数 Max:100kHz Max:70kHz Max:70kHz
印字幅 21.65mm 43.3mm 43.3mm
グレースケール 8階調
インク液滴量 3.0pl 6.0pl 6.0pl
解像度 1200npi 600npi 300npix2色
インク対応 水系、UV、溶剤、オイル
サイズ(W×D×H) 32×38×65mm 80×29×61mm 80×29×61mm
重量 約60g 約80g 約90g

コニカミノルタのインクジェット開発・生産技術

コニカミノルタは、インクジェット業界の初期から30年以上にわたり産業用インクジェット技術の研究開発を行っており、技術の構築ととともに市場ニーズを的確に把握し対応してまいりました。また、コニカミノルタでは、インクジェットプリンターを構成するインク・ヘッド・プリンターのすべての開発と生産を手掛けており、インクおよびプリンター要求仕様を考慮したロバスト設計技術を確立しています。さらに、MEMSヘッドの設計製造に重要なMEMS加工技術、インクジェットヘッドの設計技術に加えて、生産技術として自動組み立てシステム(Robotic Assembling System)を開発し量産化を実現します。

産業用インクジェットは、商業印刷・グラフィック印刷から、デジタル捺染、セラミック、PEなどと、そのアプリケーションの幅を拡げ急速に拡大してきましたが、今後さらなる市場の拡大を進めていくうえで、インクジェットヘッドにおける、高解像度・高画質対応、高速化、耐久性と幅広いインクへの対応は欠かせないものになっていることから、新インクジェットヘッド開発に至りました。

コニカミノルタは、お客さまへの約束「Giving Shape to Ideas」のもと、独自の技術を活用して高付加価値なインクジェット製品を開発し、産業用途におけるインクジェット技術のさらなる用途拡大と市場の発展に貢献することで、社会から支持され必要とされる企業を目指してまいります。

*1:MEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械システム)とは、シリコンやガラスなどの基板の上に微小な機械システムを形成する技術のことで、ミクロン単位の高度な微細加工技術が求められる。

*2:製造工程において発生する精度の誤差(ばらつき)に対応する設計

*3:電子回路、センサー、素子などの電子材料を印刷技術によって製造すること。

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