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コニカミノルタと大日本印刷が共同開発した世界初の「人体通信カード認証MFPシステム」が
世界最大級のICカード技術展示会「CARTES & IDentification」の
2010 SESAMES Awardsにおけるファイナリストに選出

2010年10月29日
コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社
大日本印刷株式会社

コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社(本社:東京都、社長:木谷 彰男、以下 コニカミノルタ)と大日本印刷株式会社(本社:東京都 社長:北島 義俊、以下 大日本印刷)は、両社が共同開発した「人体通信*1によるカード認証MFP*2システム」が、世界最大級のICカード技術展示会「CARTES & IDentification*3」で、2010 SESAMES Awardsの “ITセキュリティ” 部門のファイナリストに選出されたことをお知らせいたします。「人体通信によるカード認証MFPシステム」は、ICカードを使用した人体通信認証を、世界で初めてコピーやFAX、スキャニングなどが一台で行えるMFPに搭載したものです。

SESAMES Awardsは、スマートカード、デジタルセキュリティ、認証などの分野において、優れた技術的革新やアプリケーションを表彰するもので、“ハードウェア”、“ソフトウェア”、“識別/IDカード”、“ITセキュリティ”、“輸送”、“銀行/小売/ロイヤルティ”、“信頼性高いインターネット/認証”、“可動性”、“電子取引”、“製造と検査”の10部門が設定されています。
今年度のSESAMES Awardsには10部門全体で395件のプロジェクトの応募があり、その中から「人体通信によるカード認証MFPシステム」が33件のファイナリストのひとつとして選出されました。
今後、「CARTES & IDentification 2010」の開幕前日の12月6日に、各部門1件の2010 SESAMES Awards受賞が決定いたします。

システム開発の背景

最近では、セキュリティ強化のため企業内の入退出や、オフィスでのパソコン、複写機の使用などで、ICカードをかざして使用するケースが増えてきました。しかし、カードをかざす際にバックやポケットの中からカードを取り出す手間や、パソコンの認証で接触型のリーダーに装着したICカードを、プリントやコピーの度に抜き取らなければならないなど、デメリットもあります。コニカミノルタと大日本印刷は、こうした課題を解決するため人体通信技術を使用して、自身の体が「モノ」に触れるだけでMFP利用時の認証が行えるシステムを開発しました。
今回、両社で新たに開発した「人体通信によるカード認証MFPシステム」はICカードを装着した送信機(人体通信ユニット)を身に付けて使用します。受信アンテナの役割を果たすマットの上に立つだけ、あるいは筐体に設置されたタッチパネルに触れるだけで、使用者の認証が行えます。利便性が向上するだけでなく、あらゆる人が使いやすいユニバーサルデザインに配慮した製品となっています。IC カードは大日本印刷が事務局となっているSSFC*4カードにも対応しているため、同仕様に対応しているSSFC機器のみならず、文書暗号化などのアプリケーションと連携することで、オフィスのセキュリティレベルの向上が図れるとともに、より簡単かつ便利にセキュリティの運用を行うことができます。既存のシステムとICカードに大幅な変更を加えることなく、人体通信ユニットを追加することでこのような利便性が得られますので、経済的にも優れています。
今後は、2011年春に両社共同で本システムの実証実験を行い、通信性能の向上や市場性の確認をするなど、製品化に向けて更に技術開発を進めていきます。さらに、他のセキュリティ機器への展開も進め、人体通信を使用したオフィスセキュリティビジネスを推進していく予定です。

なお「人体通信によるカード認証MFPシステム」は、2010年10月30日(土)~11月3日(水・祝)に開催される「第3回国際ユニヴァーサルデザイン会議2010 in はままつ」(会場:静岡県浜松市アクトシティ浜松)の大日本印刷ブースにおいて、映像で紹介される予定です。


図1:「人体通信によるカード認証MFPシステム」イメージ 「床マットの利用例」


図2:「人体通信によるカード認証MFPシステム」イメージ 「タッチパネルの利用例」

*1
人体の周囲にある静電気層に信号を与えて通信する方式で、電界通信とも呼びます。人体の表面に発生する電界に送信機が変動を与え、その変動を受信機が読み取ることで信号として検出します。
*2
Multi Functional Peripherals 複写以外にFAX、プリンター、スキャン等、多様な機能を有するコンピュータ周辺機器。
*3
ICカード発祥の地と称されるフランスのパリで開催される、接触・非接触のICカード技術やデジタル・セキュリティの分野で、世界の技術が一堂に集まる国際的な展示会。出展は約500社、来場者数は約20,000人。
*4
大日本印刷が事務局を務めるSSFC(Shared Security Formats Cooperation)は、ICカードを使った、高度な企業内情報セキュリティシステムの実現を目指す企業連合として2005年に設立。SSFCは、社員証ICカードにおいて、複数のメーカーが共有できるデータフォーマットを策定し、このフォーマットに対応した各種セキュリティ関連機器(ゲートシステム等)、OA機器(プリンター、複写機等)、オフィス什器(ロッカー等)などを製品化することを目的としています。SSFCには現在、オフィスにおける様々な機器メーカーやシステムインテグレータなど約210社が加盟。

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