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世界初 紙の蛍光を加味した測色が可能な蛍光分光濃度計「FD-7」/「FD-5」新発売

2010年7月14日

コニカミノルタセンシング株式会社(本社:大阪府堺市、社長:唐﨑 敏彦 以下コニカミノルタ)は、任意の光源下で紙の蛍光※1を加味した測色ができる軽量ハンディ型の蛍光分光濃度計として、「FD-7」「FD-5」の2機種を2011年1月より発売いたします。


【商品名】 蛍光分光濃度計「FD-7」「FD-5」
【発売日】 2011年1月
【主な特長】 ・世界初 紙の蛍光を加味した測色が可能
・業界初 波長の自動補正機能を搭載
・世界最軽量※2

近年、印刷やデザイン等のグラフィック関連業界のデジタル化に伴い、プリンタや印刷機による印刷物の色について、人の感覚だけに頼らずに、数値で管理する重要性がますます高まっています。

一方、多くの印刷用紙には紙をより白く見せるために蛍光増白剤が含まれていますが、印刷業界で標準的※3に使われているD50光源※4の下では、紙の蛍光は印刷物の色に特に大きな影響を与えます。しかし、D50光源下で蛍光を加味して色を測定し数値化できるハンディ型の分光濃度計は存在しませんでした。

今回発売する蛍光分光濃度計「FD-7」「FD-5」は、コニカミノルタ独自のVFS(Virtual Fluorescence Standard)技術を搭載することにより、印刷業界標準であるD50光源下での紙の蛍光を考慮した色評価を可能にしました。

コニカミノルタは、1982年に小型ハンディタイプの色彩色差計を発売して以来、自動車、家電製品、衣料品をはじめとする各種工業製品や、TVなどのディスプレイの色品質管理を担う各種色計測機器を開発・製造し、トップシェアを占めてまいりました。VFS技術は、これら色計測機器で培ってきた光学技術と経験を生かして開発されたもので、蛍光の影響を加味しながら、さまざまな光源下での色をバーチャルで計測できる技術です。

また本製品は、波長自動校正機能の搭載により、現在メーカーメンテナンスで行われている測定波長の補正も日常の白色校正と同時に実施でき、いつも信頼性の高い測定値を得ることができます。さらに、本体重量もディスプレイ付きの分光濃度計では世界最軽量※2の約350gで、一般的な分光濃度計の半分程度です。

コニカミノルタは、激変する印刷業界において色にこだわり、お客様のデジタル化の推進にお役に立てるよう、今後も確かなセンシング技術で有用な製品・サービスの提供に取り組んでまいります。

※1
紫外線を吸収し、そのエネルギーで光を発する性質。
※2
ディスプレイ付きの分光濃度計において。2010年7月10日現在
※3
印刷業界向けの色に関する規格ISO13655では、D50光源下での蛍光を含む色評価が標準化されています。
※4
自然光に近い人工光線で、色測定の際に用いられる。

分光濃度計「FD-7」の主な特長

1.色測定の規格ISO13655で唯一M1に相当

ISO13655(グラフィック業界向けの分光測色と色彩計算に関する規格)においてD50光源(色温度5000度の昼光)下での蛍光を含む色評価が標準化されました。この規格では、測定光源別にM1・M2・M3・M0が決められていますが、M2(非偏光のUVカットした400nm以上の光)又はM0(濃度計と同じA光源)に対応した製品しかなく、理想とするM1(非偏光のD50光源、あるいはD50相当測定)は存在しませんでした。
今回開発した分光濃度計は世界初のM1タイプであり、独自開発のVFS(Virtual Fluorescence Standard)技術により、D50相当測定が可能です。

また、PCソフトを使用することで、オフセット印刷の国際規格ISO12647-2適合性評価を容易に行うことも可能です。

2.業界初 波長の自動補正機能を搭載

分光測色計では日常的な作業の中で白色校正を行い、そこでは分光反射率係数(右図縦軸)の校正を実施します。本製品は、この白色校正時に波長方向(右図横軸)の校正も自動的に行う、業界初の「波長自動校正機能」を搭載しました。
これにより、従来はメーカーメンテナンスでしか行うことのできなかった波長補正が日常的に行えるようになり、測定値の信頼性が格段に向上いたします。

3.世界最軽量

本体の重量は約350g、ターゲットマスクを装着しても約430gと、今までにない軽さです。作業中の腕への負担も軽減され、長時間に渡る測定での効率もアップします。
※ ディスプレイ付きの分光濃度計において。2010年7月10日現在

4.スキャン測定が可能

濃度値および色彩値のスポット測定に加えて、PCに接続することで手動によるスキャン測定が可能です。従来は2台の測定器を使用していた濃度・色彩測定(印刷現場)とスキャンを利用したカラーパッチの測定が1台で可能になります。

5.環境光が測定可能

評価したい照明環境を測定すれば、その光源下での色彩値を表示します。評価用の光源ボックスの他、任意の照明条件下での印刷物の評価が可能です。


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