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コニカミノルタホールディングス株式会社 2010年入社式 社長訓示

2010年4月1日
コニカミノルタホールディングス株式会社
代表執行役社長 松﨑 正年

皆さん、入社おめでとうございます。全世界のコニカミノルタグループ約37,000人を代表し、皆さんの入社を心より歓迎致します。

本年は59名の方が入社式を迎えました。皆さんが就職活動をされた時期は、日本企業が金融危機後、サバイバルを最優先とした時期でしたので、厳しい就職戦線であったと思います。当社においても例年に比べ採用人数を絞りました。

私が就職活動した時期も、日本企業がオイルショック(皆さんの産まれる前の出来事ですから、ひょっとすると皆さんにとっては「歴史上の出来事」かも知れません)に見舞われ、採用の取り消し、採用人数の大幅減という年でした。同じ境遇を味わったという意味で、皆さんには親近感を覚えますし、少数精鋭、という言葉がありますが、障害を乗り越えてきた逞しさに期待したいと思います。

私は、グループの社長として、本日で2年目を迎えます。グループ経営理念「新しい価値の創造」のもと、私が社長として目指す企業は、「力強く成長を続ける会社」、そして、「世の中に支持され必要とされる会社」です。会社として成長を続けるから、新しい雇用もでき、社員に対して活躍のチャンスを与えられ、社員もチャンスが与えられるからそれを生かし成長できます。同様に、成長を続けるから次の投資ができ、それが新たな成長につながるという好循環を生みます。一方、業績が良くても、例えば、環境問題への取り組み、品質への取り組み、社会とのコミュニケーションといった、その会社がやっていることが支持され信頼されなければ、企業の存続が危うくなります。

社会から支持され信頼され、持続的に成長できる会社、社員の皆さんにとっては、「働きがいのある会社」を目指します。補足すると、「働きがいがあるから居心地が良い会社」は目指す姿に合致しますが、「楽だから、ぬるいから居心地が良い会社」は私の目指すところではありません。

私から皆さんに、幾つかアドバイスと期待をお伝えしたいと思います。

アドバイスの一つ目は、「志を高く持て」です。「給料をもらうために仕事をする」に留まらないで頂きたい。是非、社会のため、当社のため、そして自分のために、5年、10年かけてもやり遂げるだけの価値があると思う目標を、自分で掲げて、その実現に邁進して頂きたいと思います。それが企業人として皆さんがどこまで成長するか決めますし、皆さんの充実感を決めます。努力をするだけでは高い成果は得られないのです。目指さなければ高い成果は得られないのです。

アドバイスの二つ目は、「強みを作れ、強みを活かせ」です。「満遍なくそこそこのレベル」は学生時代に優等生になるには良いアプローチだったかも知れませんが、グローバル競争をする企業と云うプロの世界では通用しません。足りないことを補うことだけでは良くて人並みで、存在感を発揮できるには至りません。努力するだけでは高い成果は得られないのです。存在感を発揮し高い成果を上げるには、他の人に負けない強みを作ること、そしてその強みを磨いてそれを活かすことです。そうすれば自信を持って仕事ができます。「他人がやっているから自分もやらないと・・・」、と焦る必要はないのです。

強みを持った上で、一方で、成果を上げるために足りないところは周囲の人の協力を仰げば良いのです。但し、協力してもらうには、周囲の人との信頼関係の作り方を学ばなければなりません。これも大切なことですから覚えておいて下さい。

私が皆さんに期待することは、皆さんは、私たち経営層の世代とも、そして管理職層の世代とも世代が異なることです。育った時代・環境が異なると、同じ事象を見ても見え方が違い、捉え方が違います。組織の中に異なった見方・捉え方をする人がいることが、組織が動脈硬化を起こさずに、イノベーティブでいられる重要な要件なのです。当社が若い人たちを採用する理由、海外経験のある人を採用する理由はそこにあります。決して人数合わせで採用している訳ではないのです。是非、その特徴を発揮して頂きたいと思います。

もう一つ期待することは、若さというエネルギーです。私たちの世代が、「若さ」で張り合おうと思っても所詮無理です。私たちの世代は経験や思慮深さといった特徴を活かします。当社が「力強く成長を続ける」過程で、新しいマーケットへの挑戦、新しい事業への挑戦、新しいイノベーションへの挑戦など様々な挑戦の機会が生じます。是非、若さと云うエネルギーを挑戦の機会にぶつけて欲しいと思います。いつの時代も、時代を大きく変えるのは挑戦者です。

当社では将来の成長のために、新規事業分野を開拓しようとしています。新規事業分野の候補を選ぶ時、判断材料として、(1)10-20年先を見据えて、成長分野であること、(2)当社の強みを発揮できる分野であること、(3)世の中に貢献できる分野であること、を置いています。強みを活かし、将来の当社の成長エンジンとすべく、私たちの世代が育てていきますので、10年、20年後、皆さんが働き盛りの年代として、中核的に活躍し、当社の成長事業に、そして世の中に貢献できる事業にしてもらいたいと思います。

以上で、私の挨拶を終わります。一緒にこれからのコニカミノルタを創って参りましょう。

以 上

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